0242-75-2100
診療・研究・医学コラム詳細

column

研究

慢性閉塞性肺疾患の薬物療法における新たな視点:ステロイド薬と気管支拡張薬併用を活かすための表現型分類

2022 年 11 月に、感染症・呼吸器内科から英文書籍の章が出版されました。

Kume H, Yamada R, Sato Y
New Perspectives in Pharmacological Therapy for COPD:
Phenotype Classification and Corticosteroids with Bronchodilators.
In: Ong KC, Ed. A Compendium of Chronic Obstructive Pulmonary Disease.
London, UK: IntchOpen 2022; pp 71-94. DOI: 10.5772/intechopen.10694

 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) は多様性を秘めた複雑な疾患であるにもかかわらず、一様に 肺機能検査で診断され、気管支拡張薬の定期吸入で治療されている。この疾患の管理・加療を進展させるには、臨床的な表現型を正確に検索、分類すべきである。そして、症状、生理学、画像、分子生物学的病態など多面的な要素に基づいて層別化し、治療すべき患者の形質、特性 (treatable traits) を探求し、個別化医療 (precision medicine) を確立する必要がある。著者らの研究では、好酸球性気道炎症、気道過敏性亢進は、症状の増悪、ステロイド薬や気管支拡張薬の反応性に影響をあたえることが判明し、これらを treatable traits とした管理・加療は、この疾患の長期管理の飛躍的な改善に寄与すると推察される。

英文掲載先
https://www.intechopen.com/chapters/83936

新着情報

TOP