リハビリ科(整形外科・脊椎外科学講座員兼務) 佐藤圭汰理学療法士らの研究論文が英文誌に掲載されました
当センターリハビリテーション科佐藤圭汰理学療法士(整形外科・脊椎外科学講座員兼務)、白土 修医師(同講座 教授/講座主任)らの行った研究論文「Hip Extensor Strength Influences Dynamic Postural Changes during Gait in Patients with Adult Spinal Deformity: A Cross-Sectional Study Using Three-Dimensional Motion Analysis」がAsian Spine Journal(2021 Impact Factor 2.02)に掲載されました。
この研究は、成人脊柱変形(Adult spinal deformity, ASD)患者の歩行姿勢を当センターが所有する三次元動作解析装置VICONを用いて評価し、歩行姿勢と体幹、股関節の伸展筋力との関連性を調査したものです。ASD患者の姿勢評価は一般的にレントゲン写真を用いた立位姿勢での評価が行われますが、近年では歩行姿勢の評価の重要性が報告されています。
佐藤理学療法士らの研究結果、ASD患者の歩行姿勢の悪化と股関節伸展筋力の低下が影響しているという新たな知見を得ました。この結果は、従来までの体幹伸展筋力(背筋)を中心とした治療のみでは、ASD患者の姿勢に対するアプローチとして不十分であることを意味します。
当センターリハビリテーション科と整形外科・脊椎外科学講座は、ASDに対する評価・治療を、より科学的根拠に基づいて実践できるよう引き続き有用な研究を発信していきます。
<HP>
https://www.asianspinejournal.org/journal/view.php?doi=10.31616/asj.2021.0246