0242-75-2100
診療・研究・医学コラム詳細

column

研究

小腸・大腸・肛門科学講座 五十畑則之医師らの論文が英文誌に掲載されました。

 小腸・大腸・肛門科学講座に所属している五十畑則之医師(大腸肛門外科 准教授)、遠藤俊吾医師(大腸肛門外科 教授)、歌野健一医師(放射線科 教授)らが中心になって行った研究が、英文誌World Journal of Gastroenterology(インパクトファクター 5.742)に掲載されました。
 この論文では日本人の大腸憩室の分布、頻度を、大腸CT(CTコロノグラフィー)を使用して検討しました。対象は大腸CTによる大腸腫瘍の精度検証の研究に登録された1181名で、CTデータを再読影しました。その結果、568名(48.1%)が1個以上の大腸憩室を有していました。大腸憩室は食生活の欧米化や人口の高齢化により、増加傾向にあると言われていましたが、これまでの報告よりも多い結果でした。また大腸憩室の保有率は高齢者の方が高く、分布に関しては若年者では右側の大腸が多いのですが、高齢になるに従い、右側と左側大腸に憩室を保有していました。また、S状結腸に6個以上の憩室を有する人の大腸の長さは、大腸憩室のない人よりも短い結果でした。
 大腸CTを使用して大腸憩室を評価した大規模な研究は本邦初、世界では2番目です。肛門から二酸化炭素を注入して大腸を膨らませて撮影する大腸CTは、大腸内視鏡よりも大腸憩室を正確に診断できると考え、この研究を行いました。当院では大腸CTを大腸腫瘍の診断においても積極的に使用しています。

<論文掲載先>
https://www.wjgnet.com/1007-9327/full/v27/i27/4441.htm

新着情報

TOP