菊地臣一 コラム「学長からの手紙 〜医師としてのマナー〜」
138.何も言わなくても他人は見ている
最近また良い話を聞きました。さる関連病院の院長先生が年末の挨拶に来た折りのひとコマです。その先生が言うには、「医局の躾はパートの医師を見れば分かる」とのことです。常勤でいる1人1人の医師を見ていると、その人間の性格が色濃く反映されていることが少なくないので、医師の仕事振りが、医局自体のカラーによるかどうか必ずしも分からないそうです。しかし、週に1度の医師達の立ち振舞いを見ていると、何人かの医師の共通点をそこに見い出せるそうです。
日常業務上、その医局が医師に対して、社会人としての教育をどう施しているかがすぐ分かるそうです。そういう点から見て、我々の医局は非常にきちんとしている、とお褒めの言葉を頂きました。私も教授就任当初から口をすっぱくして「社会人としてのマナーを守りなさい」と言ってきましたが、その甲斐があったと言うものです。ですから医局員は、自分達の社会人としての現在の行動に自信を持って欲しいと思います。