* 福島県立医科大学 同窓生の皆様へ
(2011.03.25)


3月11日に本県を襲った巨大地震と大津波、そしてそれに続いて発生した福島第一原子力発電所の深刻な事故により被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
同窓生の皆様におかれましては、県内外を問わず、この未曾有の災害への対応に奔走されていることと思います。皆様の御努力と御労苦に敬意を表します。

本学では、地震発生後速やかに災害対策本部を設置して、被災された皆様の受け入れ態勢を附属病院に整備し、特に重症の患者さんへの対応を行ってまいりました。
この間、外来診療の制限や入院患者さんへの面会制限などを行いながらも、役員や大学幹部、病院幹部が一致団結して事に当たり、県内唯一の医大附属病院としての役割を果たすことができたと考えております。
また、県内の情勢、とりわけ福島第一原発の状況は予断を許しませんが、同窓生の皆様や国の機関など、様々な方面から医薬品や生活物資等の御支援をいただき、今週から外来診療を再開することができましたことを御報告申し上げます。

原発の事故が未だ収束していない中では、今後の大学・病院運営にも不透明な部分が残らざるを得ません。すでに本学は、今年度の学位記授与式は中止、来年度の入学式も5月6日に延期という決定を下しておりますが、このような前代未聞の事態の真っ只中にあっては、同門、同窓の皆さんから届く温かい励ましがなにものにも代えがたい心の支えとなっております。

今後の県内の医療全体を見渡しますと、各医療機関における物資不足や避難者に対する医療の提供体制の問題など、まだまだ課題山積の状況です。こうした中で、本当に頼りとなるのは心の通い合った仲間である同窓生の皆様のお力だと思っています。
県民の医療を守るため、本学は全力でこの困難に立ち向かってまいります。そしてそれを糧として、さらなる高みを目指してまいります。どうか皆様の御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

平成23年3月25日

福島県立医科大学
理事長兼学長  菊地 臣一
附属病院長   村川 雅洋


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