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 平成24年度広野町よろず健康相談事業

災害医療総合学習センターでは、放射線による健康影響等の不安を抱える広野町民に対し、国立病院機構災害医療センターとの連携の下、健康相談業務を実施しました。
 
●実施日 平成24年7月20日(金)〜22日(日) ※事前学習(20日)
●場所   楢葉町立小・中学校湯本仮校舎 ・ 広野町役場湯本出張所 (以上 いわき市)
●参加者 医学部学生 4名(日本医科大学 3名 ・ 島根大学医学部 1名)
       看護学部生 4名(聖路加看護大学)
       初期研修医 2名(島根大学医学部附属病院 2名)
       その他(医師 ・ 看護師 ・ 救急救命士) 7名

        ※(災害医療センター 3名 ・ 島根大学医学部 1名 ・ PCAT 1名 ・ 福島県立医科大学 1名)

●健康相談の様子


この事業へ参加した感想を聞いてみました。(抜粋)

この3日間を振り返り、学生の私個人としてはできることは少なかったと思います。だからこそもう一回行ってみたいと思いました。もっともっとお話ししてみたいし、もっと被ばく医療について勉強したいと思いました。島根県が同じ状況に置かれた際に主戦力として働ける医療人になりたいと思いました。

町民の不安は一年以上が経過した今でも根強く残っていることを実感しました。一回きりで話を終えるのではなく、何度も繰り返し話し合うことで不安が少しずつ解決されていくのではないかと思います。

被ばくに関して正しい情報が町民に届くまでには地道な作業が必要だと感じました。町民の方の不安と向き合い、不必要な不安を取り除いていくことで、悪循環を立て直すことができると思います。強くこちらの考えを説くのではなく、あくまで傾聴の姿勢で求められればお答えするという方法が一番町民の方とコミュニケーションが取りやすく感じました。

一番印象に残ったのは、一緒に参加されていた島根大学の橋口先生が住民は具体的な、正しい答えを求めているのではなく自分が出した答えを肯定されるのが大事なのだとおっしゃった点です。たしかに、住民の方々は常日頃放射能などの彼らが抱えている問題点に関して、熟慮していました。既に答えは自分の中で出ていました。それを問診の中で先生が住民の方々から不安を引き出し、背中を押してあげるだけで帰る際にはとてもすっきりした顔をしていました。住民の方々の話を聞くことで、生活をする中で生まれる大きな不安が少しでも取り除けるのならこの事業を続けていく意義は大きいなと実感しました。


災害医療総合学習センター 
(事務局:福島県立医科大学 医療人育成・支援センター内)
〒960-1295 福島県福島市光が丘1番地
TEL:024-547-1488 FAX:024-547-1557 e-mail:ecdm@fmu.ac.jp