2021/3 2011年3月の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故は、福島県内の医療・保健状況に急性期ばかりでなく中長期的にも大きな影響を及ぼしました。しかしながら、急性期の危機的状況を乗り越え、福島県は復興への道のりを確実に歩んでいます。震災から10年が経ち、原子力災害事故後の環境影響や食物への影響について、徐々に明らかとなってきました。 災害医療総合学習センターでは、東日本大震災および福島原子力発電所事故後の状況について、全国の災害・放射線災害の関係者の皆さまに分かりやすく伝えることが一つの使命となっています。また、今後も発生が懸念される大災害に対して、災害医療・放射線被ばく医療を理解して、日常の診療や看護・保健活動に生かすことのできる医療従事者の養成についても取り組んでいます。 10年は一つの節目となりますが、福島第一原子力発電所の廃炉作業は、今後も長い年月をかけて取り組まなければなりません。災害医療総合学習センターでも逐次情報をアップデートしながら、全国の皆さんに分かりやすく情報発信を続けていきたいと考えています。 |