核医学科
診療科部長
織内 昇(教授)
氏名 | 職名 | 専門分野 |
---|---|---|
織内 昇 | 部長(教授) | 核医学治療、核医学診断 |
石井 士朗 | 副部長(准教授)(兼務) | 放射線画像診断学、核医学診断 |
志賀 哲 | 教授 | 核医学治療、核医学診断 |
岡本 祥三 | 准教授 | 核医学治療、核医学診断 |
菅原 茂耕 | 助教 | 核医学治療、核医学診断 |
伊藤 浩 | 教授(兼務) | 核医学診断、放射線画像診断(脳神経) |
福島 賢慈 | 教授(兼務) | 核医学診断、放射線画像診断(循環器) |
関野 啓史 | 助教(兼務) | 放射線画像診断学、IVR |
長谷川 靖 | 助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
黒岩 大地 | 助手(兼務) | 放射線画像診断学、IVR |
末永 博紀 | 助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
箱ア 元春 | 病院助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
山國 遼 | 病院助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
渡邊 宏剛 | 病院助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
小檜山 歩那美 | 病院助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
柳沼 佑基 | 病院助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
穂積 宏俊 | 病院助手(兼務) | 放射線画像診断学 |
蛭田 まほり | 専攻医(兼務) | 放射線画像診断学 |
川本 菜摘 | 専攻医(兼務) | 放射線画像診断学 |
八巻 杏奈 | 専攻医(兼務) | 放射線画像診断学 |
田中 優見 | 専攻医(兼務) | 放射線画像診断学 |
鈴木 義行 | 教授(兼務) | 放射線治療、粒子線治療 |
田巻 倫明 | 教授(兼務) | 放射線治療、高精度放射線治療、小線源治療 |
佐藤 久志 | 准教授(兼務) | 放射線治療、高精度放射線治療 |
吉本 由哉 | 准教授(兼務) | 放射線治療、小線源治療 |
竹原 由佳 | 助手(兼務) | 放射線治療 |
伊藤 祐輔 | 病院助手(兼務) | 放射線治療 |
高橋 和弘 | 教授(兼務) | 放射薬学 |
西嶋 剣一 | 講師(兼務) | 放射薬学 |
城寶 大輝 | 助手(兼務) | 放射薬学 |
核医学科は、放射性核種(RI)を医療に応用した診療を行っています。
RIは医療に役立っており、PET検査やシンチグラフィ、SPECTなどの診断の他、核医学治療が行われています。この治療は通常の放射線治療が体の外から放射線を照射して治療する(そのため外照射と呼ばれます)のに対して、RIを結合させた治療薬を注射や内服で体内に投与し、がん病巣に取り込ませて、がん病巣だけを治療するものです。そのため内照射あるいはRI内用療法とも呼ばれます。がん細胞に特有の目印(分子標的)に結合するような性質を有する治療薬による治療ですので、分子標的治療に類似しており、標的RI治療とも呼ばれます。RIとしては、壊変の際にβ線やα線という放射線を出す核種を用います。β線やα線は、エネルギーが大きいため、がん細胞のDNAを破壊してがん細胞を破壊しますが、体内で数mm以下の範囲(飛程といいます)にしか治療効果を及ぼさないため、がん細胞以外への影響が少なく、副作用が軽いことも特徴です。
一般の方にはよく知られていない治療ですが、甲状腺がんに対する治療は70年以上前から行われていますし、現在では、下記の「診療の詳細案内」にありますように、数種類の治療が保険診療として行われています。新たな治療の開発が盛んで、治療効果の大きいα線各種(アスタチン211)による治療は、当院が国内での開発をリードしています。
● 保険診療として行う核医学治療
当科では、国内で可能な保険診療の核医学治療をすべて行っています。みらい棟には国内最大のRI治療病棟があり、院内診療各科や県内外の医療機関からの紹介患者に対して、甲状腺がん、神経内分泌腫瘍、悪性褐色細胞腫などの治療を行い、国内随一の実績を上げています。外来では、甲状腺がんのほか、バセドウ病、悪性リンパ腫、前立腺がん骨転移などの治療を行っています。
● 先進的ながん診断(PET診断)
PET/CTとPET/MRIを利用したがん診断を行っています。PET/CTによるがん診断は保険診療として一般化していますが、PET/MRIはまだ普及しておらず、PET/MRIの有用性を確かめるためにも検査を推進しています。
● 新たな標的RI治療の開発
当科は充実した設備と人員体制を活用して、新たな核医学治療の治験を積極的に行っています。
また、本学の先端臨床研究センターが開発した新たな治療薬(アスタチン211標識MABG)の治験を行っています。
病名・病態 (使用する薬剤) |
必要な診療 | 当科の対応方法 |
---|---|---|
甲状腺がん (I-131) |
FDG-PET/CT、血液検査など | 分化型甲状腺がんの術後残存腫瘍や転移に対してI-131による治療を行います。RI病棟に、1週間程度の入院を要します。 |
甲状腺がんアブレーション (I-131) |
FDG-PET/CT、血液検査など | 転移のない分化型甲状腺がんに対して、甲状腺の全摘後に残存甲状腺を除去する目的でI-131による治療を行います。原則として核医学科外来で治療します。 |
バセドウ病 (I-131) |
血液検査、心電図、超音波検査、胸部単純X線など | I-131による治療を核医学科外来で行います。投与量が多く必要な場合や家庭の事情によりRI病棟で治療することもあります。 |
低悪性度B細胞性リンパ腫 (Y-90 標識抗体) |
FDG-PET/CT、血液検査など | 血液内科と連携してY-90標識抗CD20抗体による治療を行います。血液内科病棟に約10日間入院し、核医学科外来で治療を行います。 |
前立腺がん骨転移 (Ra-223) |
FDG-PET/MRI、骨SPECT、CT、血液検査など | 泌尿器科と連携して去勢抵抗性前立腺がんの骨転移に対してRa-223による治療を核医学科外来で行います。 |
神経内分泌腫瘍 (Lu-177-DOTATATE) |
ペプチド受容体シンチグラフィ、FDG-PET/CT、MRI、血液検査など | Lu-177-DOTATATEによる治療をRI病棟で行います。2日または3日間の入院です。 |
悪性褐色細胞腫、パラガングリオーマ (I-131-MIBG) |
I-123-MIBGシンチグラフィ、FDG-PET/CT、血液検査など | 治癒切除不能な転移性の褐色細胞腫、パラガングリオーマに対してI-131-MIBGによる治療をRI病棟で行います。1週間程度の入院です。 |
●治療前に行うこと
当科の診療は完全予約制です。RIを使用する治療のため、特別な注意点や前処置がありますので、原則として外来で診察や必要な検査を行い、治療の必要性や目的、注意点などを説明し同意を得たうえで治療を行います。
●診察予約について
当院以外の診療所・病院からの紹介は、事前に当院の地域連携室に診察申込書★を送付して外来を予約してください。
★事前診察申込書は、福島県立医科大学附属病院のホームページの「医療機関の皆さまへ」からダウンロードできます。
●神経内分泌腫瘍のPRRT治療の紹介について
紹介手順と提供していただく情報は、附属病院ホームページの「患者サポートセンター 医療機関の皆さま」の「PRRT治療」からダウンロードして下さい。
(外来)電話024-547-1233(直通) 代表024-547-1111(内3440)